母の手

母の手1
大宮の実家へ遊びに行ってきた。赤飯、鱒の味噌漬け、竹の子と豚バラの味噌煮、漬け物、でさらっと昼食を済ませ、緑茶を飲みながらまったりしていると、なにやら母がごそごそとやり始めた。何度か噛まれた(挟まれた)ようで、「痛っ、痛っ」と言いながらも夢中で土をほじくり返していた。農家のおじいさんに貰ったというカブトムシの幼虫は全部で4匹いた。頼んでもいないのに全匹見せてくれた。毎日、掘り返しては触っているらしく、幼虫もそれを嫌がるかのように逃げ足が速い。あっという間に潜ってしまう。
母の手2
母が幼虫を手のひらに乗せ、フンフンと顎を軽く突き出しながら私に合図を送ってくる。乗っけてあげるから手のひらを出せって合図なんだろうが、いいよと断る。絶対に言われると思ってた「持ってく?あげるよ!」にも、サナギになった頃、また見に来るよと断った。なんでも、大人になってから見ると小さく感じることが多いけど、カブトの幼虫は違ったな。えっ!こんなに大きかったっけ?毛生えてたっけ?

-ヒューマン

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